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電気設備管理
主な設備:分電盤、受変電設備、ブレーカー、照明、非常用発電機
電気が安全に供給されているかを確認します。異常な音、焦げ臭いにおい、警報表示などに注意します。
■受変電設備 ■キュービクルの点検
電力会社から送られてくる高い電圧の電気を、建物で使える電圧に変換して配る設備です。
一言でいうと、「建物全体に電気を供給する司令塔」です。
1、受変電設備とは?
電力会社から送られてくる電気は、そのままでは建物で使えません。
例えば、
・蛍光灯
・コンセント
・エアコン
・ポンプ
・エレベーター
などは100Vや200V程度で動きます。
しかし、ビルや工場には高圧(6,600V)の電気が送られてくるため、そのまま使うと危険です。
そこで受変電設備が、
電力会社
↓
高圧電気(6600V)
↓
受変電設備
↓
低圧電気(100V・200V)
↓
分電盤
↓
照明・コンセント・設備機器
という流れで電気を供給します。
2、受電と変電の意味
受電
電力会社から電気を受け取ること
変電
電圧を変換すること
そのため、受電+変電=受変電設備と呼ばれます。
なぜ必要なの?
例えば大型の建物では、
照明
エアコン
ポンプ
エレベーター
など多くの設備があり、大量の電気を使います。
家庭用の電気では足りないため、高圧で受電してから使用します。
3、主な設備
まず次の4つを覚えましょう。
① 高圧受電盤
電力会社からの電気が最初に入る場所です。
建物の入口のような役割です。
電力会社
↓
高圧受電盤
② 変圧器(トランス)
最も重要な設備です。
高圧を低圧へ変換します。
例えば
6600V
↓
200V
↓
100V
に変換します。
トランスは「電気の翻訳機」と思うと分かりやすいです。
③ 高圧遮断器(VCB)
異常が発生したときに電気を止めます。
電気設備を守る安全装置です。
異常発生
↓
VCB動作
↓
停電
↓
設備保護
④ 低圧分電盤
変圧後の電気を各設備へ配ります。
変圧器
↓
分電盤
↓
照明
↓
コンセント
↓
空調機
4、キュービクルって何?
受変電設備の話でよく出る言葉です。
キュービクルとは、受変電設備を金属箱の中にまとめたものです。
屋外や駐車場の脇によく設置されています。
設備管理では、「キュービクル点検」という言葉がよく出てきます。
5、点検で見るポイント
初心者が日常巡回で確認する項目です。
外観
・変形なし
・サビなし
・扉施錠良好
・雨漏りなし
音
・異常音なし
正常時は軽い「ブーン」という音です。
注意
・バチバチ
・ジリジリ
・大きなうなり音
臭い
・異臭なし
注意
・焦げ臭い
・ゴムが焼けた臭い
温度
・異常発熱なし
注意
・一部だけ異常に熱い
6、よくあるトラブル
トランス故障
症状
・停電
・異常発熱
・異音
遮断器故障
症状
・電源が入らない
・停電
漏電
症状
・ブレーカー遮断
・設備停止
接触不良
症状
・発熱
・焦げ臭い臭い
7、設備管理初心者向けの覚え方
人間の体に例えると、
受変電設備 = 心臓
分電盤 = 動脈の分岐
電線 = 血管
照明や機器 = 各器官
と考えると理解しやすいです。
※まず覚えるべき5つ
・受変電設備は建物に電気を取り込む設備
・高圧電気を低圧電気に変換する
・トランス(変圧器)が最重要設備
・分電盤へ電気を送る
・異音・異臭・発熱は要注意
まずは、「受変電設備 → 分電盤 → 照明・コンセント」という電気の流れを理解すると、設備管理の電気設備がぐっと分かりやすくなります。
■キュービクルの点検
設備管理の初心者であれば 「異常を見つける巡回点検」 が中心です。
キュービクル内部には6,600Vの高圧電気があり、大変危険です。
初心者や無資格者は内部機器に触れたり、扉を開けて内部作業を行ったりしてはいけません。
1、キュービクル点検の目的
停電の予防
火災の予防
機器故障の早期発見
電気事故の防止
設備管理では「見る・聞く・嗅ぐ」が基本です。
①
外観点検まずは外側から確認します。
チェック項目
・扉が閉まっている
・鍵が施錠されている
・サビがない
・変形がない
・雨漏りの形跡がない
・警告表示が見える
・周囲に障害物がない
異常例
・サビが進行している
・扉が開いている
・雑草が生い茂っている
・フェンスが破損している
②
異音の確認
キュービクルの近くで音を聞きます。
正常
ブーン
変圧器特有の小さなうなり音
異常
ジジジ
パチパチ
バチッ
このような音は要注意です。
考えられる原因
・接触不良
・絶縁不良
・放電現象
③
異臭の確認
臭いの確認は非常に重要です。
正常
特に臭いなし
異常
・焦げ臭い
・ゴムが焼けた臭い
・樹脂が溶けた臭い
考えられる原因
・端子の発熱
・トランス異常
・ケーブル異常
④
発熱の確認
直接触らずに確認します。
確認方法
・盤表面の温度
・換気口周辺の熱気
異常
・一部分だけ熱い
・周囲より明らかに高温
・金属面が異常に熱い
可能であれば、
非接触温度計
サーモグラフィ
を使用します。
⑤
警報・表示灯確認
キュービクルによっては警報灯があります。
確認項目
・電源表示正常
・故障表示なし
・異常警報なし
特に
・地絡警報
・過電流警報
・温度異常警報
は注意が必要です。
⑥
周囲環境の確認
意外と重要な点検です。
確認項目
・換気口が塞がれていない
・雑草がない
・水溜まりがない
・虫の巣がない
・ゴミがない
高圧設備は湿気や害虫に弱いため、周囲の環境管理も重要です。
⑦
点検記録を残す
巡回後は記録を残します。
例
9月11日
・外観異常なし
・異音なし
・異臭なし
・発熱なし
・警報なし
小さな変化でも継続的に記録すると異常発見につながります。
危険な症状
の症状を発見したら直ちに報告します。
・焦げ臭い
・煙が出ている
・パチパチ音がする
・扉内部で火花が見える
・油漏れがある
・異常な振動がある
・停電が発生している
2、年次点検で行うこと
これは専門業者や電気主任技術者が実施します。
絶縁抵抗測定
接地抵抗測定
遮断器点検
保護継電器試験
端子増し締め
高圧ケーブル点検
変圧器点検
初心者の日常点検では通常実施しません。
3、初心者向け巡回チェックリスト
・扉・施錠良好
・サビ・変形なし
・異音なし
・異臭なし
・異常発熱なし
・警報なし
・周辺環境良好
4、覚え方
キュービクル点検は「見る・聞く・嗅ぐ・記録する」が基本です。
そして最も大切なのは、「高圧設備なので、異常を見つけても自分で修理しようとしない」ことです。
異常を発見したら、速やかに上司や電気主任技術者へ報告しましょう。
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