■ビルメン心得20選
長年やって感じるのは、
「真面目に巡回する人が一番伸びる」ということです。
派手な修理よりも、漏水を早く見つける、異音に気付く
冷却塔の薬剤切れを見つける、排煙設備の異常を発見する
こういう日々の積み重ねが、良いビルメンを作ると思います。
また、「設備を知ること」よりも「設備の変化に気付くこと」が大事です。
新人の頃は、知識や資格に目が行きますが、本当に現場で評価されるのは異常の予兆を見抜ける人です。「設備よりも人を大切にしろ」
です。設備は故障しても直せます。しかし事故で人を傷つけたら取り返しがつきません。
迷ったら止める。 分からなかったら聞く。 危険だと思ったら近づかない。
この3つを守れば、必ず良いビルメンになれると思います。
① 最初の3年は「設備を覚える」ことに集中
新人の頃は、
電気
空調
給排水
消防
建築
全部覚えようとして混乱します。
実際は、
「この設備は何のためにあるのか」
を理解することが大切です。
例えば、
冷却塔 → 熱を捨てる
フラッシュバルブ → 便器を洗浄する
防煙垂れ壁 → 煙を止める
排煙口 → 煙を出す
まずは役割から覚えましょう。
② 点検は「五感」を使う
ベテランは計器を見る前に異常に気付きます。
見る
漏水
発錆
振動
聞く
モーター音
ベアリング音
異常振動
触る
モーター温度
配管温度
嗅ぐ
焦げ臭
漏電臭
下水臭
巡回のレベルが上がると、
「いつもと違う」
が分かるようになります。
③ 工具を大事にする
ベテランは工具を見れば分かります。
現場では
モンキー
ドライバー
検電器
テスター
が相棒です。
工具を丁寧に扱う人は作業も丁寧です。
④ 不明なことは必ず聞く
新人が嫌われるのは、
分からないのに作業する
ことです。
逆に、
分からないので確認しますは評価されます。
設備は数百万円から数千万円します。
恥ずかしくても聞きましょう。
⑤ 事故だけは絶対に起こさない
技術より重要です。
特に
高圧電気
昇降機
回転機械
薬品
は危険です。
私は15年やってきて、
「迷ったら止める」
を徹底しています。
⑥ 報告・連絡・相談を甘く見ない
優秀なビルメンは修理が上手な人ではありません。
管理会社や客先から評価されるのは
報告が早い
状況説明が正確
クレーム対応が丁寧
な人です。
技術は後から身につきます。
⑦ 資格は若いうちに取る
おすすめ順は
第二種電気工事士
危険物取扱者乙種4類
消防設備士乙種4類
二級ボイラー技士
第三種冷凍機械責任者
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
第三種電気主任技術者(電験三種)
です。
資格があると選択肢が増えます。
⑧ ビルメンは「設備のお医者さん」
設備は必ず壊れます。
大切なのは
壊れた原因を考えることです。
例えばトイレの水が止まらない場合も、
ダイヤフラム劣化か?
ゴミ噛みか?
給水圧か?
と原因を追う習慣を付けると成長が早いです。
⑪ 設備は覚えるな、流れを覚えろ
例えば冷温水ポンプ。
新人は
モーター出力
型式
流量
を覚えようとします。
しかしベテランは
冷凍機
↓
冷温水ポンプ
↓
空調機
↓
室内
という流れで考えます。
設備単体ではなく、
「どこから来て、どこへ行くのか」
を理解すると成長が早いです。
⑫ 巡回を甘く見るな
巡回は手を抜きません。
なぜなら、
設備の故障の8割以上は巡回で兆候が見えるからです。
例えば
モーターが少し熱い
ベルトが少し鳴く
配管から少し漏れる
こうした小さな異常を見つければ大事故を防げます。
⑬図面を読めるようになれ
新人とベテランの差は図面です。
現場の設備を見るだけでなく
系統図
配管図
単線結線図
平面図
を読みましょう。
図面が読めるようになると、
故障時に
「どこを見ればいいか」
が分かるようになります。
⑭原因を考える癖を付ける
故障対応で最も成長する方法です。
例えばトイレが流れない。
新人
壊れてる
↓
業者を呼ぶ
ベテラン
止水されてないか?
↓
給水圧は?
↓
ストレーナは?
↓
ダイヤフラムは?
原因を順番に潰していきます。
⑮分解したら写真を撮れ
スマホで
分解前
分解途中
完成後
を撮影します。
理由は単純です。
元に戻せなくなるからです。
ベテランほど記録します。
⑯客先対応も仕事
新人は設備だけ見ます。
しかし実際は
テナント
オーナー
来館者
との対応も重要です。
故障があっても
説明が上手い人は信頼されます。
技術と同じくらいコミュニケーション力は大切です。
⑰ 「分からない」は悪くない
長年やっていても分からない設備はあります。
危険なのは
たぶん大丈夫です。
安全に関わる設備は特に、
確認する
調べる
聞く
を徹底してください。
⑱資格より現場
資格は大切です。
しかし、
電験三種
ビル管
エネルギー管理士
を持っていても現場経験には勝てません。
資格は武器、
現場は実力です。
両方を身につけてください。
⑲事故を起こさない人が一流
長年やって痛感するのは、
一流のビルメンは修理が上手い人ではありません。
事故を起こさない人です。
感電しない
転落しない
漏水させない
誤操作しない
これが最優先です。
⑳ビルメンは長く続けるほど面白い
最初の1年は辛いです。
覚えることが多く、
夜勤もあり、
クレーム対応もあります。
でも3年を超える頃から、
設備同士のつながりが見えてきます。
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