|
|
消防設備管理
主な設備:自動火災報知設備、消火器、スプリンクラー、誘導灯、排煙設備
火災発生時に設備が適切に機能するよう、警報や表示の確認、点検業者との調整などを行います
■スプリンクラー設備
スプリンクラー設備は、火災時に熱を感知して自動的に散水し、火災の拡大を防ぐ消防用設備です。
消防法に基づく代表的な消火設備の一つで、ホテル、病院、福祉施設、共同住宅、オフィスビルなどに設置されています。
1、仕組み

一般的には、火災が発生した場所のヘッドのみが作動し、建物内のすべてのヘッドが一斉に放水されるわけではありません。
2、主な構成
・スプリンクラーヘッド
・配管
・制御弁
・加圧送水装置(ポンプ)
・水源(水槽など)
・警報装置

3、設置が必要となる主な建物
消防法では、建物の
・用途
・延べ面積
・階数
・収容人員
によってスプリンクラー設備の設置義務が定められています。
特に次のような施設は厳しい基準が適用されます。
・病院
・老人ホーム
・福祉施設
・ホテル・旅館
・百貨店
・地下街
・高層建築物
4、スプリンクラーの種類
湿式スプリンクラー設備
配管内に常時水が入っている方式です。
・最も一般的
・作動が早い
・凍結の恐れが少ない場所に設置
乾式スプリンクラー設備
配管内に圧縮空気を入れておく方式です。
・寒冷地向け
・凍結防止が可能
予作動式スプリンクラー設備
感知器の作動後に配管へ送水します。
・コンピュータ室
・美術館
・データセンター
などで採用されます。
5、点検義務
スプリンクラー設備は定期的な点検が必要です。
・外観点検
・機能点検
・総合点検
を行い、対象建物では消防署へ点検結果を報告しなければなりません。
6、よくある誤解
火災になると全部のヘッドが一斉に放水する
→通常は火災熱を受けたヘッドのみが開放されます。
煙で作動する
→スプリンクラーは煙ではなく「熱」で作動します。煙を検知するのは煙感知器です。
7、スプリンクラー設備の設置基準
スプリンクラー設備の設置基準は消防法およびその関係法令によって定められており、
建物の用途・延べ面積・階数・収容人員などによって設置義務の有無が決まります。
主な設置対象
次のような建物では、一定規模以上になるとスプリンクラー設備の設置が義務付けられます。
・病院
・老人ホーム、介護施設
・ホテル、旅館
・百貨店、大型店舗
・地下街
・高層建築物
・共同住宅(マンション)
・駐車場
設置基準を決める主な要素
① 建物の用途
同じ面積でも用途によって基準が異なります。
例えば、
病院や福祉施設 → 厳しい基準
事務所 → 比較的緩やかな基準
となっています。
② 延べ面積
一定面積を超えると設置義務が発生します。用途ごとに基準面積が異なります。
③ 階数・高さ
高層階や地下階は避難が困難なため、より厳しい基準が適用されます。
8、ヘッドの設置基準
スプリンクラーヘッド(放水口)は、消防法令で定められた範囲を有効に防護できるように配置する必要があります。
一般的には、
・天井面へ設置
・壁や梁の影響を考慮
・ヘッドごとに防護できる最大面積を超えない
・死角ができないよう配置
が求められます。
※事務所ビルの例
例えば大型の事務所ビルでは、
・自動火災報知設備
・屋内消火栓設備
・スプリンクラー設備
・非常放送設備
などを組み合わせて設置することが一般的です。
9、よくある質問
Q. 小規模な事務所でも必要?
必ずしも必要ではありません。建物用途や延べ面積などの条件によって判断されます。
Q. スプリンクラーはすべて同時に作動する?
通常は火災熱を受けたヘッドのみが開放されます。建物全体のヘッドが一斉に放水されるわけではありません。
Q. 煙だけで作動する?
作動しません。スプリンクラーは熱で作動し、煙を感知するのは煙感知器です。
10、設置義務となる面積
スプリンクラー設備の設置義務となる面積は、建物の用途によって大きく異なります。
そのため、「○㎡以上なら必ず必要」という単一の基準はありません。
消防法では、病院・福祉施設・ホテル・店舗・事務所など用途ごとに基準が定められています。
代表例としては次のようなものがあります。
・老人ホームなどの社会福祉施設は、小規模なものでも設置が必要になる場合があります。
・ホテル・旅館は、規模や階数に応じて設置義務があります。
・百貨店や大型店舗は、一定以上の延べ面積で設置が必要です。
・一般的な事務所は、病院やホテルに比べて設置基準が緩やかです。
実務では、
・建物用途
・延べ面積
・階数
・地下階の有無
・収容人員
を基に設置義務を判定します。
|