■テナント(入居者)対応 ■テナントへの挨拶
テナントへの対応力も非常に重要
特に初心者の方は、テナントから何か言われたときに「どう答えればいいのか分からない」ということが多いです。
そこで、現場で使いやすい形で説明します。
1.テナント対応で一番大切なこと
基本は、
「話を聞く → 状況を確認する
→ 安心させる → 対応する → 報告する」です。
例えば、
「エアコンが効かないんですけど!」
と言われた場合、いきなり、
「それは空調業者に言ってください」
ではいけません。
まず、 「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。状況を確認いたします。」と答えます。
そのうえで、
・どこの部屋か、
・いつからか、
・冷房なのか暖房なのか
・部屋全体なのか、一部なのか
・他のテナントも同じ症状なのか
・リモコンにエラー表示があるか
などを確認します。
2.テナントからよくある問い合わせ
ビルメンでは、次のような問い合わせがよくあります。
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問い合わせ
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最初に確認すること
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エアコンが効かない
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室温・設定温度・リモコン・エラー
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照明がつかない
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どの照明か・何灯つかないか
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水が出ない
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どの水栓か・他の場所は出るか
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トイレが流れない
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どの便器か・詰まり・漏水
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漏水している
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場所・水量・上階からか
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異臭がする
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においの種類・場所・発生時間
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鍵が開かない
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どの扉か・鍵の状態
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エレベーターがおかしい
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停止・異音・閉じ込めの有無
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騒音がする
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音の場所・時間・種類
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室内が暑い/寒い
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室温・空調状態・時間帯
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3.テナント対応の基本会話
テナント:「すみません。エアコンが全然効かないんですけど。」
ビルメン:「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。確認いたします。どちらのお部屋でしょうか?」
テナント:「○○号室です。」
ビルメン:「ありがとうございます。いつ頃から効かなくなりましたか?」
テナント:「今朝からです。」
ビルメン:「分かりました。ほかの部屋でも同じような症状が出ていますか?」
テナント:「隣の部屋は大丈夫みたいです。」
ビルメン:「ありがとうございます。まず現場を確認します。」
このように、質問しながら情報を集めることが重要です。
4.「すぐ直せない」場合
ビルメンにとって、ここが非常に重要です。
設備によっては、その場ですぐ直せないことがあります。
例えば空調機の故障。
テナント: 「今日中に直りますか?」
このとき、「大丈夫です。今日中に直します。」
と安易に約束してはいけません。
業者の手配や部品交換が必要になる可能性があるからです。
良い回答
「現在、原因を確認しております。
こちらで対応できる範囲を確認したうえで、必要であれば業者にも連絡いたします。
復旧の見込みが分かりましたら、改めてご報告いたします。」
これなら、無責任な約束をせず、テナントにも安心感を与えられます。
5.テナントが強い口調の場合
現場では、
「いつになったら直るんだ!」
「昨日も言ったんだけど!」
「仕事にならないよ!」
ということもあります。
ここでビルメンが感情的になってはいけません。
悪い例
「こちらも忙しいんですよ。」
「そんなこと言われても困ります。」
「業者の問題なので分かりません。」
これではトラブルが大きくなります。
良い対応
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
↓
「現在の状況を確認させてください。」
↓
「確認した内容を責任者にも報告します。」
↓
「対応状況が分かりましたら、こちらからご連絡します。」
という流れにします。
6.「分からない」ときの対応
新人ビルメンには特に重要です。
分からないことを聞かれて、
「分かりません。」
だけで終わらせないこと。
例えば、
テナント:「この警報って何ですか?」
新人:「すみません、分かりません。」
ではなく、
「申し訳ありません。私では判断できませんので、確認してからご説明いたします。」
とします。
「分からない」→「確認する」
に変えるだけで、対応がかなり良くなります。
7.テナント対応で言ってはいけない言葉
特に注意したいのがこのあたりです。
「それはテナントさんの問題です」
↓
「状況を確認させていただきます」
「たぶん大丈夫です」
↓
「確認してからご回答します」
「業者が来ないと分かりません」
↓
「業者にも確認し、分かり次第ご報告します」
「前の担当者がやったことなので分かりません」
↓
「過去の対応状況を確認いたします」
「無理です」
↓
「現状では難しいため、対応方法を確認いたします」
8.テナント対応では「約束」を管理する
これは責任者になるほど重要です。
例えば、
「15時までにもう一度連絡します。」
と言ったなら、15時までに必ず連絡する。
まだ原因が分かっていなくても、
「15時現在、まだ原因を確認中です。進展がありましたら改めてご連絡します。」
と連絡します。
テナントからすると、
「直ったかどうか」だけでなく、「ちゃんと連絡してくれるか」
も非常に重要です。
9.テナント対応の基本5原則
覚えやすくすると
① 聞く
何が起きているのか聞く。
② 見る
実際に現場を見る。
③ 判断する
緊急性・原因・影響範囲を考える。
④ 対応する
自分で対応するか、上司・業者へ連絡する。
⑤ 報告する
テナント・責任者・オーナーなどに状況を伝える。
10.特に重要なのが「緊急性」
テナントからの問い合わせを全部同じ扱いにしてはいけません。
例えば、
レベル1:すぐ対応
漏水
火災警報
エレベーター閉じ込め
停電
大量の異臭
電気設備の異常
給排水の重大なトラブル
レベル2:早めに対応
空調停止
トイレ故障
照明故障
自動ドア不具合
レベル3:通常対応
温度調整の相談
軽微な照明不良
設備についての質問
清掃に関する相談
というように、「緊急度」と「影響範囲」を考えます。
11.責任者なら「テナント→現場→上司」の情報をつなぐ
責任者の立場では、さらに重要になります。
例えば、
テナント
「3階の空調が効かない」
↓
ビルメン
現場確認
↓
「3階東側系統の空調機に異常表示あり」
↓
責任者
業者へ連絡
↓
業者
「部品交換が必要」
↓
責任者
テナントへ説明
↓
テナント
「いつ直る?」
↓
責任者
「部品の納期を確認中です。分かり次第ご報告します。」
このように、テナントと設備業者の間をつなぐ役割もビルメンの重要な仕事です。
12.ビルメンのテナント対応で目指したい姿
最終的には、
「この人に言えば、ちゃんと対応してくれる」 と思ってもらうことです。
設備を全部自分で直せなくても構いません。
大切なのは、
「話を聞く」
→「現場を見る」
→「正確に伝える」
→「必要な人につなぐ」
→「途中経過を報告する」
→「最後まで確認する」
という一連の対応です。
特に50代からビルメンを始める方や責任者を目指す方なら、設備知識と同じくらい
「テナントへの話し方」を身につけておくと、現場でかなり役立ちます。
■テナントへの挨拶
ビルメンテナンス(ビル管理会社・設備管理会社)の立場でのビルテナントへの挨拶は、業務を円滑に進めるうえで重要です。
一方では、ビルメンにとってテナントへの挨拶は必須ではない場合もありますが、
設備管理の品質向上やクレーム防止の観点から積極的に行うことが 望ましいです。
特に管理責任者や常駐設備員は、定期的なコミュニケーションを取ることで管理業務がスムーズになります。
1、挨拶が必要な理由
➀信頼関係の構築
テナントにとってビルメンは、空調・電気・給排水・防災設備などを管理する身近な存在です。
日頃から顔を知ってもらうことで、設備不具合や要望を相談 しやすくなります。
②クレーム防止
点検や工事では騒音や停電、断水などが発生する場合があります。
事前に挨拶しておくことで、テナントの理解を得やすくなり苦情の低減につながります。
③緊急時対応の円滑化
停電や漏水、火災報知器発報などの緊急時に、担当者と面識があることで迅速な連携が可能になります。
2、挨拶を行うタイミング
・管理受託開始時
・新任赴任時
・定期点検前
・工事前
・年末年始や年度替わり
・大きなトラブル対応後
3、挨拶の例
「お世話になっております。ビル管理を担当しております○○です。
設備に関するお困りごとやお気づきの点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
今後ともよろしくお願いいたします。」
4、注意点
・長時間話し込まない
・テナントの業務を妨げない
・清潔な服装・身だしなみを心掛ける
・問い合わせ先を明確に伝える
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